Base Ball Bearによる3ヶ月連続リリース“エクストリーム・シングル”第2弾『文化祭の夜』(2015年9月2日リリース)の表題曲にCANOPUSエンドーサー今村公治氏がドラムテックとして参加、Neo Vintage(ネオビンテージ)NV60-M2ドラムキットが使用されました。
またボーナスディスクには2014年6月4日にリリースされた名盤、5.0th Full Album「二十九歳」のInstrumental Ver.を全16曲分初収録。この全曲にもドラムテックとして参加しています。
Base Ball Bear オフィシャルサイト
http://www.baseballbear.com/
「シリーズ“三十一”」特設サイト
http://baseballbear31.com/
【使用ドラム】
CANOPUS Neo Vintage NV60-M2
22″×14″ BD
10″×7″ TT
12″×8″ TT
16″×16″ FT
スネアドラム:CANOPUS Solid Bronze
【コメント】
デビュー当時はKick4分打ちロックのレジェンドとも称される彼らのビートは明るくて元気の良いパワー感のあるサウンドがメインでした。
その楽曲のほとんどをCANOPUS Birchキットで収録して来た歴史があります。
Birchキットの特徴である低音感/音のソリッドさ/明るさはまさに当時の彼らにピッタリでした。
しかし、バンド結成15年、30代に突入した彼らのバンドとしての方向性やサウンドは前々作のフルアルバム「新呼吸」、前作のフルアルバム「二十九歳」あたりから進化&変化の予兆があり、それまではキットはあまり変えずスネアで変化をつけて来たところを、楽曲毎に曲調に合うドラムセットを選ぶように進化してきました。
今回のエクストリームシングル「文化祭の夜」は、これからのBase Ball Bearの新たな方向性を示唆する進化が明確にわかる1つの形だと思っております。
ドラマー堀之内大介君とは、11月リリース予定のフルアルバムの楽曲を含め、収録前に色々なコミュニケーションをして各楽曲のサウンドコンセプトを考えました。彼のこの楽曲に対するリクエストは「渋めのファンキーサウンド」でした。
よってBirchキットは選択せず、あえてNV-2キットを選びました。
スネアは(既に生産中止しておりますが)ソリッドブロンズ4インチ(ノーミュート)です。
NV-2はカノウプス社のレギュラーラインのキットとは別コンセプトで誕生したセットで、ネオヴィンテージ(NV)というだけあって60年代に誕生し、数々のアーティストのサウンドを支えた「あの音」をリメイクしたセットです。
これまでメインだったBirchキットとは正反対のサウンドで、「点で鳴る」というより「面で鳴る」イメージで音色もヴィンテージ感ある香ばしいサウンドキャラクターです。このキットを使う事により「文化祭の夜」の底辺を支える質感は、まさに70〜80年代のファンキーなサウンドを彷彿させてくれるものになったと思っております。
もしこのキットはBirchキットや他のキットであったら、その「耳ざわり」は違ったものになってしまったに違いありません。
リスナーの方の中には「ドラムセットが違ったって、バンドとドラマーが同じなのだから、あまり変わらないんじゃないか?」・・と思う方もいらっしゃるかも知れませんが、そうではありません。
NV-2を叩いている時の堀之内大介君のドラムプレイの表情は、明らかにBirchキットの時とは違い、30代になった彼ならではの新しいニュアンスが出ています。「同じバンド、同じドラマーなのにドラムセットが違うだけでその耳触りやニュアンスまで違って聴こえる」事が堀之内大介くんと私の一番のこだわりですし、音楽の面白さの1つですので、その部分もCDを聴きながら感じてくれると嬉しいです。
リリース前なので、まだお話出来ませんが、11月リリースのフルアルバムではNV-2をはじめ、数多くのドラムセットを曲によって使い分けましたので、
これまでにない新しい堀之内大介サウンドが確立し、それがこれからのBase Ball Bearの新たな音楽性に繫がっていっていると思います。
ボーナストラックの前作のフルアルバム「二十九歳」のインストバージョンの音源も、全て私がドラムテックとして参加し堀之内君と相談しながらドラムセットのサウンドメイクを行った作品ですし、インストなのでドラムサウンドもより明確に聴こえると思いますので、そういう視点で聴くのも楽しいと思います。
次作のシングル第3弾「不思議な夜」も、「文化祭の夜」とは違ったサウンドですので、楽しみにしていて下さい!