説明
空気を振るわし突き通る感覚
Staveとは「樽板」を意味する言葉で、その名の通り、ソリッドなウッドブロックを縦に組上げ成型したシェルをStaveと呼んでいます。ソリッドシェル製作に於いてStave工法は、希少な材の大きな一枚板を入手するよりはるかに現実的な工法と言えます。少量の接着剤で厚みを確保できるのが長所で、質量を確保し、材そのものの鳴りに近い効果を理論上では得られます。
しかしドラムの場合は闇雲に厚く質量のあるシェルではそれを鳴らしきることが出来ない場合が少なくありません。 ヘッドから入力した振動を伝達、保持しやすくする為に内部の一部をくり抜き、エッジ付近にレインフォースメントの様な形状を作り出しました。其の形状は、各サイズのシェルのポテンシャルを最大限に引き出す為にRFMシリーズで開発されたカノウプス独自理論、シェルサイズによってレインフォースメントの幅を変え力の入り口となるエッジ部を工夫し、且つ、カノウプス独自のベアリングエッジ成形を施すことにより材の特性とシェル自体が持てるポテンシャルを余すことなく引き出すことができます。
そのサウンドは、どっしりと空気を振るわし突き通る感覚で、ダイナミックレンジが広く、ストレス無くパワーを放出できる為、群を抜く野太い芯のあるサウンドが特徴です。大音量の中でも多重録音の環境下でも埋もれることがない圧倒的な存在感を発揮します。また、プライウッドの明るくオープンなサウンドに対局してダークで重厚なサウンドは今までのカノウプスのラインナップになかった初めてのサウンドキャラクターです。
使用ドラマー/コメント
ミト充
これは試奏して一目惚れのキット!
まず音が太い!ブビンガの硬い音の成分が芯となって肉厚なステイブ加工で作られた胴によって大砲のように出て行く感じ。
口径が1サイズでかい太鼓くらいの太さが鳴ってくれるイメージ、って感じかな。
肉厚な胴といっても楽〜〜に鳴ってくれるので、ダイナミクスをつければしっかり反応してくれる。
あとはヘッドによっても色々キャラクターを変えられる。コーテッド張ってモチっとさせたり、クリアやピンスト系を張って
パキッとさせるんも良し!
佐々木真
カノウプスさん、またまたやってくれましたね(笑)
ハイピッチ~ローピッチ、pp(ピアニシモ)~ff(フォルテシモ)と色々試してみましたが、
どの状態でもアタックが非常にはっきりしており、アタックの後についてくる余韻もふくよかでした。
また、「PAさんからは、このドラムなんですか?めっちゃいい音してるんですけど。」と言われ、目の前で生音を聞いていたメンバーからは、「生音、すげぇいい音。」と言われ、まるで自分のドラミングが褒められているようで、うれしくなっちゃいました。
さらに客席で見ていた家族からは、「すっごくいい音してたから、今持ってるドラム全部売って、これだけにすれば!」と困った提案も。
今までにない、新しいキャラクターを持った素敵なドラムですね!
三浦晃嗣
バスドラム、スネア、フロアタム、タムそれぞれの音の輪郭が明瞭ですね。ローからハイチューニングまでふくよかさが変わらない所がいいです。 音色に"気品"というものを感じましたね。 そう言う意味ではアダルト向け?と言えるでしょうか?